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●福島子ども・こらっせ神奈川とは

2011年3月11日の大震災は東日本に未曾有の大被害をもたらしました。まさに衝撃的なことでした。福島の地に放射能と共存せざるを えない状況を押し付け、エネルギーを浪費したあげく、放射能汚染を次の世代に負の遺産として残してしまった私たち大人は、福島っ子のみな らずすべての子どもたちの命を守っていかなければならない責任があります。2012年4月、福島の子どもたちの健康を心配した仲間が集ま り「福島子ども・こらっせ神奈川」を立ち上げました。

被曝を軽減する方法の一つである「移動教室」のモデルを、学校・地域・自治体と協力して作ろうというのが当初の目的でした。福島県楢葉 町と神奈川県山北町の行政・教育委員会・学校から様々な支援をいただき、「こらっせユース」の大学生たちと協働して、楢葉っ子・いわき周 辺の子どもたちを神奈川に招待し、遊び、勉強する「神奈川リフレッシュプログラム」がスタートしました。
プログラムを重ねる中で、福島・神奈川の地域間、子どもたち・大学生・大人の世代間、それぞれの「交流」は生きる力をつくると実感し、 「交流」が「こらっせ」のもう一つの目的となりました。2014年の4月に大学生たちがプログラムに参加した楢葉っ子に会いに行ったこと がきっかけで、「こらっせユース」が楢葉の学童保育の応援に行くことになり、福島と神奈川の双方向交流が実現しています。
「こらっせ」は、2013年より被曝およびその他の問題から子どもの健康を守る施策を実施するようにというお願いを、文科省をはじめとす る各省庁におこなってきました。今後は打ち切りも噂されている甲状腺エコー検査を継続するように国・自治体へ要請することなどを通じて、 子どもたちの健康を守る活動もメインテーマとしていきたいと考えています。


運営スタッフ

代  表 山際正道
事務局長 遠野はるひ
会  計 藤井あや子
事務局スタッフ 伊藤大介・稲垣博美・金子文夫・鈴木桃子・高橋祥夫・
錦織順子・蜂谷隆・横山 満里奈・若林智子


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●リフレッシュプログラム

毎年8月に実施する「リフレッシュプログラムは、自然がいっぱいの山北町で川遊び、キャンプファイヤーなどを楽しみ、最終日は横浜で遊ぶと いうのが基本です。ほとんどの保養プログラムはインターネットを使って親子を募集するという形ですが、「こらっせ」は、同じ学校、同じ地域の 子どもたちだけが参加し、子どもたちの世話をしながらプログラムをリードするのは神奈川の大学生たちというところに特色があります。事務局と 学生たちは実行委員会をつくりプログラムを計画し実践し、学生たちのいく人かは社会人になっても「こらっせユース」として、あるいは事務局ス タッフとして「こらっせ」に関わっています。

●児童館(学童)応援プログラム

「こらっせユース」のメンバーで、春休み・夏休みに楢葉町の児童館(学童)に応援に行っています。2014年から「こらっせ」は子どもたち に神奈 川に来てもらうだけではなく私たちも楢葉町を訪れています。「大学生がこちらに来て、神奈川に行けない学童の小さな子どもたちとも遊んでほし い」という現地の声を聞いた大学生たちが、グループで楢葉町児童館(学童)の応援に行くプロジェクトを、2015年春からスタートさせまし た。自分たちで企 画し連絡をとり応援に行った学生たちの多くが、「現地に行くことで本当のフクシマを知ることができた」という感想を述べています。双方向交流 は大事です。

●その他の活動

「リフレッシュプログラム」のスタートを切る「キックオフミーティング」を毎年5月に開催し、福島から講師を招きお話をしていただいていま す。子どもたちの健康をテーマにした講演会も不定期で開いています。また、子どもの被曝や健康問題について2013年から省庁交渉を実施。当 初は「移動教室」の制度化・予算化の要請でしたが、近年は神奈川の保養グループのネットワーク・「いのち神奈川」のメンバーとともに、「甲状 腺エコー検査」など子どもたちの健康問題全般について、文科省のみならず、厚生労働省、環境省などへの申入れをしています。 3・11の衝撃は徐々に風化しているのではないでしょうか。福島から「フクシマを忘れないで」という声が届けられます。「こらっせ」は子ども たちの未来を守りたいというささやかな活動を通して、「私たちはフクシマを忘れない」と答えていきたい。